レントゲンで大腸の形を見てみるとわかりますが、欧米人のほとんどは医学の教科書に書かれているような四角い形の大腸になっています。
ところが、日本人の8割の大腸ははきれいな四角形なっておらず、いびつに変形した形になっています。
日本人の変形した腸の形もいろいろです。大腸の一部がねじれたり、垂れ下がったり、部分的や全体的に細く狭くなっていたりしています。中には大腸の一部が袋状に飛び出しているような状態もあります。
こうした変形した腸は先天的になっている腸とと後天的になってしまう腸とがあります。
本来は背中にくっついて固定されているはずの大腸が、固定されおらず、フワフワと浮いているような状態の人が多いのです。
腸はお腹の中で動いて、いびつな形に変形します。横行結腸が骨盤のほうにまで落ち込んでいる落下腸や腸の一部がねじれてしまうねじれ腸は生まれつき腸が宙ぶらりんのために起こる変形腸とされています。
腸がねじれたり折れ曲がったりすると、狭くなった部分は便の通りが悪くなり、慢性的な便秘人りやすいです。
このように生まれつき腸に変形がある場合は、親子で便秘に悩んでいることが多いので遺伝的な要素が絡んでいると思われます。
特に50代以降の中高年は、全身の筋肉が衰えるように、腸の筋肉も衰えます。そのため、腸の一部が変形することにより便秘の誘因になっている。
たとえば、腸の筋肉が衰えて、便を肛門に送り出すぜん動運動が弱まり、腸が棒のように固まってしまう弛緩性便秘や、排便時にいきみすぎて、直腸の壁が便に押されて袋状にとびだす、ポケット状の変形腸は後天的な場合です。
ポケット状の腸は50代以上の女性に多く、変形した腸のところに便がたまり、重い便秘になることが多いです。
他にも腸間膜に脂肪がたまり、腸を圧迫して細くなってしまう変形腸や大腸の壁が変形することで細くなってしまう過敏性腸症候群も後天的な変形腸になります。
排便を促すためには、便が滞っている場所をマッサージするのが一般には効果的ですが、変形腸の場合は、腸の形に合わせてマッサージしなければなりません。
落下腸やねじれ腸では、横行結腸や下行結腸に便がたまります。この場合は腸を正しい位置に戻すマッサージが有効とされています。
腸の壁がけいれんして便をうまく出せない過敏性腸症候群の場合は、下痢と便秘を交互に繰り返すので、便のたまった所のマッサージだけでなく、けいれんを引き起こす原因であるストレスを少なくすることが大事になります。
内臓脂肪による圧迫が原因で腸の形が狭くなった腸の場合は、肥満を解消して腸全体を動かして刺激することが重要です。
腸の筋肉の衰えからくる弛緩性便秘腸の場合は腸内フローラを改善し、体の外からも腸の中からもマッサージすることが大切です。
ポケット状の腸の場合は、マッサージの方向を間違えると、逆に危険な除隊になります。ポケット状から、便を出やすくなるように正常な直腸に整形することが必要になってきます。
腸の変形に合わせて、体の外からも内からも腸をマッサージすることで、いびつに変形した腸が本来あるべき姿にもどります。
腸はつねにお腹の中で動いているので、マっサージをすることが以外と容易に移動し戻りやすいです。マッサージすることで、腸が刺激されることで、ぜん動運動の活性化や腸内フローラの改善につながります。
便秘の症状に合わせてのマッサージが、自然で下剤などでは得られない便秘解消の効果が期待できます。
たとえ変形腸がなおり便秘が解消できても、腸がそれぞれの変形腸の形になるくせがついているので、その後もマッサージは続けていきましょう。
同じカテゴリー「便秘解消法(体の外側編)」の一覧
仕事などが忙しくしていると、交感神経がずっと優位になっているため、便通が悪くなってしまいます。腸の働きを活発にするには副交感神経を優位にしなければなりません。ちょっとした合 […]
手や足が全身の各部分に対応して、揉みほぐすことによって健康状態がよくなることが知られています。特に手のひら全体は、消化器官と対応しています。便秘を解消するのに、手のひらを揉 […]
特定の周波数である音を使って、体を正常な機能や自然治癒力を回復させる音楽療法をサイマティック療法と言われています。特定音の振動を体に当てることで、腸を健康状態にもどし、便秘 […]
腸には、小腸と大腸があり、それぞれの働きは大きく違います。 小腸の主な役割は、栄養を吸収する。小腸の筋肉が弛緩と収縮を繰り返しながら、胃から送ら […]
食物繊維の摂取は便秘予防に有効です。しかし、すでに便秘になっている人にとっては、たくさん食物繊維を摂取することが、 かえって便秘を悪化くせているケースがあります。 &nbs […]
人気記事ランキング
整腸・便秘に効果を発揮する様々な乳酸菌 LB81乳酸菌 ブルガリア菌2038株とサーモフィラス菌1131株の組み合わせています。便秘・肌荒れの改善効果の他、腸 […]
お腹のガス抜きのツボ この記事の目次 お腹のガス抜きのツボ志室の探し方志室の押し方曲がりくねった腸からガスを出す方法小腸の6点マッサージ &nb […]
小腸は胃の下にぶら下がった状態で体の中に固定されていません。適度の運動で刺激を受けるので、そこで停滞することはあまりないのです。 しかし、大腸は小腸と違って体に固定されてい […]
しつこい便秘も、同じように見えて原因によって種類が異なります。その中で弛緩性便秘は、腸のぜん動運動が弱くて起こる便秘です。この便秘は直腸まで便を運べないので、便意をもよおす […]
生体電流を調整する この記事の目次 生体電流を調整する硬貨を貼るツボはどこ?10円玉の貼るツボ 大巨1円玉の貼るツボ 人の体には微弱な生体電流が流れています […]
腸内ガス 腸内ガスを作るのは、大腸にいる腸内細菌です。食物が大腸に入ると腸内細菌が分解します。大腸の前半部分の上行結腸のあたりでは善玉菌が多く、炭水化物などを分解してガスを […]
トイレに行ってもう少しで出そうなんだけどいうときは、耳や手のひらのツボ押しをしてはどうでしょうか。ツボを押すと排便をしやすくなることでしょう。 ツボは力を入れて長時間押せば良いというもの […]
食物繊維の摂取は便秘予防に有効です。しかし、すでに便秘になっている人にとっては、たくさん食物繊維を摂取することが、 かえって便秘を悪化くせているケースがあります。 &nbs […]
過敏性腸症候群(IBS)とは、主に精神的な緊張・不安・ストレスが原因で、下痢、便秘といった便通異常や 腹部膨満・腹痛・ガスなどの症状が繰り返し起こる病気をいいます。腸を検査 […]
ひとつは梅干しを使った便通法です。梅は昔から解毒作用に優れた食品です。梅湯は梅干しを使った解毒法です。梅湯飲みは自然に下剤のような役割を果たし、薬に頼らず野菜の力だけで腸の […]
生野菜やサラダに含まれる食物繊維っていったい何か。 この記事の目次 生野菜やサラダに含まれる食物繊維っていったい何か。2種類の食物繊維は腸に対しての効果が違い。生野菜やサラダで便秘が解消 […]
記事ランキング